郵便局から、そしてラジオマイクの前から。地域を愛する心が結ぶ相乗効果|私のオンとオフ スイッチインタビュー
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約24,000ある郵便局をはじめ、全国で働く約40万人の日本郵政グループの社員。この企画では、それぞれの立場で仕事に取り組む社員の姿勢と知られざるプライベートでの横顔、そんなオンとオフの両面で活躍する社員の魅力ある個性を掘り下げていきます。
今回、お話を聞いたのは、鳥取県米子市のコミュニティFM放送局「DARAZ FM 79.8MHz」のラジオパーソナリティーとしての顔も持つ、米子永江郵便局の渡部さん。仕事とラジオパーソナリティーとの共通点や相乗効果などについて伺いました。

日本郵便株式会社 米子永江郵便局 局長
渡部 亮(わたなべ あきら)さん
1993年、当時の郵政省に入省。中国地方にある郵便局や中国支社を経て、2015年より現職。
地域に根差した郵便局であるために
――まずは、入社のきっかけを教えてください。
渡部:子どものころから地域の方々と親戚のような付き合いをする環境で育ちましたので、地元の鳥取に残って仕事をしたいと考えていました。郵便局であれば、地元で働きながら地域のためにも働けるのではないかと思い、志望しました。
――現在の業務内容を教えてください。
渡部:局長として、郵便局全体のマネジメントを行う傍ら、社員が働きやすい環境づくりにも努めています。また、私自身がプレイングマネジャーとして窓口に立つことも多いです。

――仕事をするうえで普段から心がけていることはありますか。
渡部:やはり郵便局は地域に根差してこそ、という考えが根底にあります。ですので、お客さま目線での接客を心がけながら、地域の行事などにも積極的に参加しています。地域や地域の方々のお役に立てることがあるなら何でもやらせていただこうという想いです。

――地域の方々との関係性が密なのですね。渡部さんに会うために郵便局を訪れるお客さまも多いのではないですか。
渡部:それはどうでしょう(笑)。ただ、私が不在の日に来局されたお客さまが「今日はいないのか」とおっしゃっていたと聞くと、気にかけていただいているのだなと、うれしくなりますね。自分で言うのもなんですが、地域の方々にかわいがっていただいていると実感しています。

月に一度、鳥取県西部の朝の声に。楽しい時間を共有したい
――鳥取県米子市のコミュニティFM放送局「DARAZ FM 79.8MHz」で、月に一度、『Funday Friday』(毎週金曜日:9時30分〜10時30分の生放送)という番組を担当されていますが、ラジオパーソナリティーの活動を始めることになった経緯を教えてください。
渡部:パーソナリティーの募集を見た知人から「おしゃべりするのが好きそうだし、どう?」と誘われたことがきっかけでした。おしゃべりがうまいから、とは言われませんでしたが(笑)。でもこういうチャンスはなかなかないと思って応募し、2025年4月から第4金曜日に番組を担当させていただいています。


――生放送の様子を拝見しましたが、すべて一人で操作から進行まで担当されていることに驚きました。事前に研修などは受けられたのでしょうか。
渡部:機械の操作に関しては事前に講習を受けました。3回目の放送まではスタッフさんが操作をサポートしてくださったおかげで話すことだけに集中できたんですが、今はブースに私だけです。音楽を流すなどの操作もすべて一人で行っていて、まだ不慣れな部分はありますが、ある意味では、「慣れすぎない」方がよいのかもしれません。たぶん、ミスというのは慢心や慣れから生じるものだと思いますので。

――放送内容は用意された台本があるのでしょうか。
渡部:全体の流れはラジオ局の方が考えてくださっていますが、トーク部分はすべて自分で考えています。放送日が近くなると新聞に目を通したり、テレビ番組を見たりしながら、地域の方の関心が高い話題を考えて原稿を作っています。番組内で流す音楽も、リスナーが元気になれるような曲を自分で選んでいます。
――ご自分ですべて用意されて臨んでいるんですね! ラジオで話すうえで心がけていることはありますか。
渡部:番組のリスナーは老若男女さまざまな方がいらっしゃいますし、朝の番組でもあるので、明るくハキハキしゃべることを意識しています。また、生放送ですから体調管理には人一倍気をつけていますね。発声練習や早口言葉の練習も心がけているのですが、うまく舌が回らなかったりかんでしまったりすることも度々あります。今日の放送でも何回か舌が回らない場面がありました(笑)。

――どのような想いで放送に臨まれていますか。
渡部:リスナーの皆さまが一日を元気にスタートできる、そんなきっかけになれたらうれしいです。情報を発信する側としての責任を感じながらも、私自身も楽しんで放送をしているので、その楽しい時間が共有できていたらよいですね。
――一般の人がいきなりラジオパーソナリティーを務めるのは難しいと思うのですが、過去にご経験があったのでしょうか。
渡部:いえ、それはありません。ただ、ラジオ世代なので、中学・高校のころはよく深夜番組を聴いていましたし、友達とラジオ番組のまね事みたいなことはやっていました。ですから、ラジオに対する憧れはありましたね。実は鳥取県の観光イメージパーソナリティーという観光大使のような役割を務めたことがあり、そういった経験も活きているのかもしれません。

すべては地域の元気のために。100%の気持ちで向き合っていく
――郵便局の業務とラジオパーソナリティーの活動で、お互いにどのような相乗効果がありますか。
渡部:ラジオではより新鮮で身近な話をリスナーに届けたいと思っているので、日々のネタ探しは欠かせません。郵便局にいらっしゃったお客さまとの他愛のない雑談をヒントにして、ラジオで伝えることもあるんです。一方で、ラジオのために情報収集した内容を郵便局でのお客さまとの会話に入れ込むこともあり、どちらにもよい影響があるように思います。業務との両立は大変だなと思うときもありますが、不器用な性格だからこそ、どちらに対しても100%の気持ちで向き合っています。

――ラジオパーソナリティーとして培った「伝える力」が、日々の業務に活きていると感じることはありますか。
渡部:そうですね。「伝える」ことの大切さを、より意識するようになりました。例えば郵便局でお客さまにサービスのご提案をする際、押しつけのように感じて不快な思いをされないよう、お客さまのニーズに合ったサービスを丁寧に伝えることが必要です。ラジオは一方的に話すことになるわけですが、リスナーに不快感を与えないよう、語りかけるような伝え方にしなければなりません。そこは、郵便局の仕事とラジオパーソナリティーに共通する心構えだと思います。
――渡部さんにとって、ラジオパーソナリティーとしての活動が、より日々の充実につながっている感覚でしょうか。
渡部:はい、それはとても感じています。ラジオパーソナリティーという発信する側に立てたことは、すごくありがたい想いがあるんです。もちろん、大きな責任を背負うことになるわけですが、それによって人間的に成長する機会を与えていただいたという想いもありますし、日々のモチベーションにつながっています。
――地元に根差した郵便局での業務、コミュニティラジオのパーソナリティー。渡部さんの活動は、どちらも「地域への貢献」が感じられます。
渡部:それらに加えて、実は地域のイベントの主催もしておりまして。コロナ禍で、皆さんが意気消沈していた時期に、少しでも町に活気が生まれればと考えて始めたものになります。どの活動においても一貫しているのは、地域が元気になるための活動をするということ。自分が生まれ育った鳥取県が明るく元気な場所であり続けるために、これからも貢献できるような人でありたいなと思っています。


