【前編:マイナビ×JP CAST】「マイナビAI Pencil」&「デジタル発券機」の提供で目指すサポートのカタチ

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近年、利用者体験の向上や業務効率化を目的にDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みがさまざまな分野で進んでいます。そこで今回は、株式会社マイナビと日本郵政グループという、それぞれ異なる領域でデジタルサービスに取り組んでいる担当者の対談を、前・後編の2回に分けてお届けします。前編では、自己PR文の草案を提示して転職活動の第一歩を後押しする「マイナビAI Pencil」と、お客さまの利便性と郵便局社員の業務効率を相互的に高める「デジタル発券機」、それぞれのサービスの概要と導入後の効果や反響などについて語っていただきました。

株式会社マイナビ ライフキャリア事業本部 ライフキャリアプロダクト部門統括 ライフキャリアセグメント推進統括部 戦略1部 部長
安藤 将晃(あんどう まさあき)さん
2008年、新卒で株式会社マイナビに入社。営業職を経て、2013年よりWeb系職種にキャリアチェンジし、リニューアルや新規機能開発、サービス運営などを幅広く経験。2018年からは「マイナビ転職」のサイト運営部門にてサービスリニューアルやプロダクト開発、業務改善に向けたシステム開発を担当。現在は事業部横断の取り組みを推進している。最近2匹目の犬を家族に迎え、働く原動力になっているという。

日本郵政株式会社 DX戦略部 マネージャー
日本郵便株式会社 DX戦略部 係長
山田 祥平(やまだ しょうへい)さん
2012年、新卒で株式会社ゆうちょ銀行に入社。店舗勤務や財務部、監査委員会事務局を経て、2025年7月より日本郵政株式会社へ出向すると同時に日本郵便株式会社と株式会社JPデジタルを兼務。現在は主に「デジタル発券機」の開発マネジメントを担当。最近のマイブームは、ランニングとゴルフ、サウナ。
使う人のことを想像した"シンプルさ"が開発の共通点
安藤(マイナビ):山田さんが担当されているサービスの特徴や利用方法を教えてください。
山田(日本郵便):私が担当しているのは、郵便局に設置している「デジタル発券機」です。主な特徴は、発券した整理券に記載された二次元コードを読み取ることで、お手持ちのスマートフォンでも順番待ちの人数が確認できたり、さらにメール登録をすると順番が近づいてきたというお知らせを受け取ったりできるなど、お客さまの待ち時間の負担を削減できることです。これにより、郵便局内外を問わずお待ちいただくことが可能になります。
また、整理券発券後は、社員用のタブレットへも発券番号とお客さまのご用件が共有されます。この連携により、社員はあらかじめお手続きの準備を行えるので、よりスムーズにお客さま対応をすることが可能となります。


山田(日本郵便):安藤さんが担当されているサービスの特徴や利用方法についても教えていただけますか。
安藤(マイナビ):私が担当しているのは、大規模言語モデル(LLM)の社会実装を進める株式会社ELYZAと弊社が共同で開発した「マイナビAI Pencil」です。その使い方はとてもシンプルで、利用者がWebサービス上で「職種」「業種」「強み」という3つの質問に答えるだけで、最適な自己PR文が提案されます。提案された文章は、ご自身の経験や実績に合わせてカスタマイズも可能で、もっとほかの表現も見てみたいという場合は、ワンクリックで別パターンの文章を表示させることもできます。

安藤(マイナビ):「デジタル発券機」は、どのような背景で開発に至ったのでしょうか。また、利用者にとってのメリットを教えてください。
山田(日本郵便):開発の背景には、日本郵政グループ全体で取り組んでいるDX推進の流れがあります。来局されたお客さまの待ち時間の負担軽減はもちろん、特に繁忙期などにはお客さまの待機列が郵便局の外まで延びてしまって長時間お待ちいただいていることが社員のプレッシャーになっていたことから、お客さまだけではなく社員の負担軽減も重要なテーマでした。

また、従来の発券機ではお客さまがどういった目的で来局されたのか、局内全体での共有がしにくいという課題がありました。その点、「デジタル発券機」では窓口の後方にいる社員もお客さま一人ひとりのご用件や混雑状況を把握できるため、より円滑な業務フォローが可能となります。その結果、お客さまにとっての利便性を高めるだけでなく、社員にとっても業務の効率化というメリットにつながります。「マイナビAI pencil」ではいかがですか。
安藤(マイナビ):マイナビでは、求職者を対象としたアンケート調査や転職フェアでのインタビューを通じて、「自分を客観的に見られない」という声を多くいただいていました。また、これまでも各業界や職種に向けた自己PR文のテンプレートはありましたが、"この業界とこの職種をかけ合わせたもの"といった、自分の状況に近しいものは見つかりにくいという課題も認識していました。
そうした課題解決の一歩になるように、ユーザー側の操作が簡単であることと、既存のテンプレートなどよりもさらに個人に近いものを得られることを重視して、特に自己PR文作成に活用しやすいサービスを目指して開発しました。当初から、応募書類作成全体のハードルを下げたいという思いを持って取り組んでいます。
実際には、利用される方の要望に100%応える自己PR文をいきなり作成とまではいきませんが、書き始めるきっかけとして、例えばアイディア出し的な使い方をしていただき、それをもとに自分だけの自己PR文を完成させていただければと思っています。入力する項目も極力シンプルになっていますので、よりストレスなく活動の第一歩を踏み出せるという点も、メリットなのではないでしょうか。

リアル×デジタルの融合が生み出す新しい利用者体験
安藤(マイナビ):「デジタル発券機」のサービスは、いつから運用されているのですか。また、現在はどのくらい普及しているのでしょうか。
山田(日本郵便):「デジタル発券機」は実証実験を経て2023年から運用が始まりました。その後、お客さまや社員からのご意見・改善要望をもとに改修を続けています。2026年3月末時点で、お客さまのご利用が多い郵便局を中心に529局に設置しており、今後は各郵便局の状況に合わせながら拡大を進めていく予定です。
安藤(マイナビ):そうなんですね。「マイナビAI Pencil」は2025年7月にサービスを開始しました。リリース後は毎月安定的に利用されている状況です。運用開始後、お客さまや社員からはどういった声が届いていますか。
山田(日本郵便):お客さまへのNPS(ネット・プロモーター・スコア)調査(※)では、70%超がプラス評価で、好評価をいただいています。また社員からは、窓口対応の時間が短縮され、お客さまへのご案内がしやすくなったという声が届いています。
※商品・サービスを親しい人にすすめたいかを複数段階で問い、顧客の信頼・愛着度を数値化する調査。
安藤(マイナビ):そうしたデータは時系列で蓄積されるはずですから、翌年の運営計画を立てるうえでも参考になりますよね。私たちと違い、郵便局という実店舗を構えていらっしゃる、いわゆるリアルの部分にデジタルを融合させることで得られる価値と効果は大きいと、改めて認識させてくれるすばらしいサービスだと思います。

山田(日本郵便):ありがとうございます。おっしゃるとおり、導入後は来局者数やご用件などが日々データとしてしっかり残るようになりました。その結果、効果的・効率的な運用がしやすくなったと、郵便局からプラスの評価が得られており、私もうれしく思っています。

安藤(マイナビ):「マイナビAI Pencil」の導入については、開発者本人が言うのもなんですが当初はとても懐疑的でした。何しろAIの進化が急速に進んでいったため、「使う人はどれだけいるのだろうか......」と。しかし、実際には安定的に利用者がいらっしゃるので、開発してよかったと思っています。
山田(日本郵便):いえいえ、これはとても便利ですよ。「職種」「業種」「強み」という事実を選ぶだけで、ある程度の自己PR文ができてしまうわけですから、第一歩を踏み出しやすくなります。私も就職するとき、自己PR文の最初の一文を作るのが本当に大変だったのを覚えています。その一文さえできてしまえば、あとは少しずつ内容を変えながら次々に書けるようになるので、その一歩目を助けてくれる非常にありがたいサービスだと思います。
安藤(マイナビ):やはり、AIを使う方にもグラデーションがあって、ChatGPTなどのグローバルモデルを日常的に使いこなしている方もいれば、そうでない方もいらっしゃる。その点、「マイナビAI Pencil」は、初心者の方にも寄り添うことができる内容になっています。私たちのサービスをご利用いただくことで、ユーザーの皆さんの活動が少しでもスムーズに進んでくれるようになればうれしいです。

後編では株式会社マイナビの公式note「未来が見える世界をつくる。」で、サービス開発の裏話や今後の展開などを掲載しています!
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※NPS(ネット・プロモーター・スコア)はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標またはサービスマークです。
※ChatGPTはOpenAI OpCo, LLCの登録商標です。