シーズン最終戦へ! 全日本ロードレース選手権を戦う日本郵便Honda RACINGチームに意気込みを聞く

シーズン最終戦へ! 全日本ロードレース選手権を戦う日本郵便Honda RACINGチームに意気込みを聞く

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日本郵便株式会社は、バイクを生産する本田技研工業株式会社、レースチームを運営する株式会社ティー・プロ・イノベーションと共に、全国のサーキットを舞台としたオートバイの国内最高峰ロードレース選手権シリーズ「全日本ロードレース選手権」に2018年から参戦しています。

8年目のシーズンを迎えた今年から、チーム名を「日本郵便Honda RACING」に一新。また一つ新たな歴史が幕を開けた今期、10月25日から始まるシーズン最終戦を前に、監督と選手に意気込みを伺いました。

8年目のシーズン。スローガンは「信」

全国のサーキットを舞台に熱戦が繰り広げられる「全日本ロードレース選手権」。シーズン真っ只中の8月、チームの姿は「2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ」(2025年8月23日~24日)が開催される栃木県のサーキットにありました。

この日は、翌日のレースに向けた練習走行。熱気のこもるピットで、手島監督にチームについて話を伺いました。

手島 雄介(てしま ゆうすけ)監督。1983年埼玉県出身。元レーサーで、2009年全日本ロードレース選手権ST600シリーズチャンピオン。2018年のチーム創設から監督を務める

――日本郵便Honda RACINGというチームについて、改めて教えてください。

手島監督

今年は「信」というスローガンのもと、日本郵便のサービスが社会を支える「信用」「信念」「信実」を胸にレース活動に取り組んでいます。

――ここ数年は、攻める姿勢でチームを運営されていますね。

手島監督

全国で頑張っている配達員の皆さんの働きを、モータースポーツで表現することを目指しています。そのなかで、ベテラン勢で安定的に結果を出すだけでなく、若手にも果敢に挑戦する姿勢を示してもらっています。多様な人材がいるからこそ、さまざまなチャレンジができると考えています。

レースに向け日々準備。唯一の女性ライダーは「ベストなセッティングを」

次に、J-GP3クラスで現在シリーズランキング4位(10月23日現在)につける岡崎選手に、これまでの準備と今後について聞きました。

岡崎 静夏(おかざき しずか)選手。1992年神奈川県出身。2010年に当時高校生で全日本ロードレース選手権に参戦し注目を集める。2022年から日本郵便Honda Dream(現・日本郵便Honda RACING)所属。チーム唯一の女性ライダー

――レースに向けて、日々どのような準備をしてきているのでしょうか。

岡崎選手

(J-GP3クラス #4)

普段は、8の字などの基礎的なバイク練習をしたり、荒れた地面を走るトレイルなどでバイクコントロールの技術を磨いたりしていますよ。

――走行練習以外にも、日ごろから取り組んでいることはありますか?

岡崎選手

(J-GP3クラス #4)

筋力トレーニングに力を入れています。基本的にバイクは体幹で操るものですが、それを支えるのには筋力が必要です。トップレベルのレースでは、より必要性を感じるようになりました。

ゼッケンナンバー「4」が岡崎選手。前年度ランキング4位として、各クラストップ10ランカーに与えられる赤地に白文字があしらわれている

――午前の練習走行を終えて、いかがでしたか。

岡崎選手

(J-GP3クラス #4)

まだ1本目を走ってみたところで、サスペンションのセッティングが煮詰まっていません。セッティングはできることがたくさんあるだけに、難しい面があります。データを見ながら、スタッフと相談してベストなセッティングを割り出したいと思います。

――スタッフとの綿密なミーティングも勝利へのカギになりますね。

岡崎選手

(J-GP3クラス #4)

バイクが走行しているときの状態は、すべてデータとして記録されています。
走行が終わった後には約30分間メカニックとデータを見ながらミーティングを行います。「ここの動きが良くなかったけど、このあたりが原因だね」など、次回に向けてのセッティングを話し合います。

――ライダーとメカニックの信頼関係も重要になります。

岡崎選手

(J-GP3クラス #4)

実は私の弟もメカニックとして参加しているんです。ライダーは感覚的にバイクを操っている部分もあり、私はフィーリングで伝える方が好きなのですが、弟は理論的に分析することが得意です。「ライダーがこう言っているときには、こう変えていけばいい」と、メカニックがわかってくれるような関係性が、すごく大切だと思います。

日本郵便Honda RACINGのピットの様子。監督からエンジニア、メカニック、そして選手まで一丸となってセッティングをすすめる

若手ホープは、「準備はバッチリ。攻めるしかない」

最後に話を伺ったのは昨年J-GP3クラスで年間ランキング2位に輝いた若松選手。2023年の全日本ロードレース選手権以降、3位、2位と成績を残す若手ホープです。今年も期待がかかります。

若松 怜(わかまつ れい)選手。2006年東京都出身。2021年にスポット参戦で全日本ロードレース選手権デビュー。2023年に日本郵便Honda Dream(現・日本郵便Honda RACING)に移籍しフル参戦すると、年間ランキング3位に。2024年は最終戦まで優勝争いを繰り広げ2位に輝いた

――練習走行の調子はいかがでしたか。

若松選手

(J-GP3クラス #2)

1本目、2本目ともに走行選手中2番手のラップタイムでした。2本目はタイムを意識せずに、翌日の予選への準備ができているかを確認する走行を意識しました。

――セッティングが決まってきて、いい結果を得られそうですね。

若松選手

(J-GP3クラス #2)

6月のシリーズ第3戦で転倒し、年間総合ポイントで差をつけられてしまっているので、攻めるしかないですね! 後半戦で勝ち切るために、サマーブレイクではチームのエースである小山選手といっしょにトレーニングして追い込んできました。

――コンディションもよさそうに見えます。

若松選手

(J-GP3クラス #2)

体重も以前のレースのときよりも絞り込めているので、準備はバッチリです。ただ、結果を求めすぎて転倒してしまうのが僕の悪いところでもあるので、きちんと完走することを目指して、そこに結果がついてくるというのが優勝へのプランです。

ゼッケンナンバー「2」の若松選手。10月23日現在J-GP3年間ランキング2位につけており、逆転を狙う

――若松選手にとってはチームで3年目のシーズン。どのように感じていますか?

若松選手

(J-GP3クラス #2)

僕は応援されればされるほど燃えるタイプ。このチームはファンが多く憧れていました。このチームに加入前、岡崎選手への歓声がとても大きくて、うらやましいと思っていたほどです。

――郵便局は全国にありますし、たくさんの応援団がついていますね。

若松選手

(J-GP3クラス #2)

そうなんです! 応援の声やメッセージというのは、日々の生活でも本当にライダーの力になります。例えばトレーニングがきつくても、「ここで諦めたらみんなが喜べなくなるぞ」という気持ちで頑張ることができています。

――最後に、応援してくださっているファンの方々へメッセージをお願いします。

若松選手

(J-GP3クラス #2)

皆さん共に優勝を勝ち取りたいと思います! 最終戦、鈴鹿のチャンピオンを獲って、皆さんと喜びを分かち合いたいと思います。

日本郵便Honda RACINGの次戦は、選手権シリーズの最終戦となる「2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第7戦 第57回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿」。2025月10月25日〜26日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されます。ぜひ熱い応援をよろしくお願いいたします!

日本郵便がオートバイレースチームを支援する理由の詳細はこちら!前編/後編

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