私のオンとオフ スイッチインタビュー 九州のどこかで会えるかも!? 人気のバルーンパフォーマーとしての横顔

私のオンとオフ スイッチインタビュー 九州のどこかで会えるかも!? 人気のバルーンパフォーマーとしての横顔

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約24,000ある郵便局をはじめ、全国で働く約40万人の日本郵政グループの社員。この企画では、それぞれの立場で仕事に取り組む社員の姿勢と知られざるプライベートでの横顔、そんなオンとオフの両面で活躍する社員の魅力ある個性を掘り下げていきます。
今回登場いただくのは、郵便・物流サービスに携わる細名さん。鹿児島県内の取引先企業を飛び回る一方で、九州各地のイベントなどに出演する人気のバルーンパフォーマーとしての顔も持ちます。バルーンとの出合い、オン・オフの共通点や相乗効果、お客さまの声などを伺いました。

細名 竜治(ほそな りゅうじ)さん

日本郵便株式会社 九州支社 郵便・物流営業部 担当部長/鹿児島法人営業室 室長

細名 竜治(ほそな りゅうじ)さん

鹿児島県や熊本県内の郵便局において、窓口業務や郵便・物流サービスの企画、営業に従事。その後、九州支社に異動し、熊本営業統括本部長を経て、2025年4月より現職。これまでに制作したご当地キャラクターや有名人のバルーンアートは約300体! 数々の作品は、直感的に特徴をとらえて独自の感性で創作しているそう。

「課題をクリアする達成感」で、仕事はもっと楽しくなる

――鹿児島法人営業室の業務内容を教えてください。

細名:文字どおり、鹿児島県内の法人のお客さまに特化して、主に郵便・物流サービスのご提案を行っています。

主なお客さまは、通信販売、DM(ダイレクトメール)などを手がける企業や、ふるさと納税の返礼品を発送する自治体です。扱う品や企業、自治体の考え方は多様であり、いろいろな価値観に触れられることが法人営業の醍醐味です。また、鹿児島は桜島を擁する鹿児島湾で2つに分かれる特殊な地形のうえ、離島も多く、訪問には飛行機、フェリー、車などでの長距離移動も日常茶飯事。私を含む法人営業室のメンバーは、常にさまざまな場所のお客さまのもとへ足を運んでいます。

桜島を眺めながら鹿児島湾をフェリーで移動。鹿児島法人営業室の仕事では珍しくない光景

――仕事をするうえでのモットーはありますか。

細名:「嘘をつかない」「人を傷つけない」「楽しく仕事をする」の3つです。最初の2つは社会人としてもちろんのこと、自分自身や家族に対しても守るべきことだと思います。最後の「楽しく仕事をする」は、「何でもいいから"一番を目指そう!"」とともに働くメンバーに話しています。自分なりの誰にも負けない"一番"を持つことで自信が生まれ、前向きな姿勢になれます。

そして「課題をクリアする達成感」も大切だと思っています。例えば、お客さまの困り事(=課題)を解決する(=達成する)と考えた方が、前向きに挑む心意気が感じられませんか? 一人で抱え込まずみんなでいっしょに解決策を考え、お客さまが求める水準以上の提案を行う。そうした経験を重ねることで「成長」でき、仕事を「やらされている」という負の感情は消えていきます。

鹿児島法人営業室は細名さん(前列左から2番目)ほか、計7名で構成されている

――そのモットーはどのように実を結んできましたか。

細名:この考え方が法人営業室全体に浸透したことで情報共有はかなり進み、チームとして取り組む体制が確立できました。例えば、メンバーがお客さまから「新規事業で工場を建てる」と教えていただいた際に、立ち上げからわれわれもいっしょに取り組ませていただき、そこからのゆうパック配送業務を請け負うことにつながるなど、さまざまな成果を生んでいます。

お客さまからいただいた新規契約は、あくまで通過点です。そのご契約を継続いただくことや規模の拡大には、定期的にご挨拶に行くのはもちろん、お客さまに何らかの困り事はないか、われわれがご提供している郵便・物流サービスに問題点はないか、といった聞き取りやアフターフォローが欠かせません。常に最適なアプローチができるように心がけています。

朝礼では法人営業室内でしっかり情報共有。お客さまにさまざまなご提案ができるようにメンバー全員がアンテナを高くして、時には朝のニュースで得た小ネタの共有も
メンバーがベストパフォーマンスを発揮できるよう、健康状態の確認やアルコールチェックなども室長としての大事な仕事

また、郵便局の配達社員がお客さまからいただいた「こんなことをしたい」「ここが大変だ」といった声をわれわれにつないでもらい、新たなお取引につながることもあります。各地に展開する郵便局のネットワークも法人営業室の強みですね。

週末はイベントに多数出演するバルーンパフォーマーに

――週末は大道芸人「バルーンパフォーマーRYU(りゅう)」として、九州各地のイベントに出演されています。この活動を始められた経緯を教えてください。

細名:2008年ごろに商業施設のイベントでバルーンアートを見て、見よう見まねで娘に作ったのがきっかけです。本格的に始めたのは2016年の熊本地震以降。子ども会でいつも使っていた映画館やボウリング場が使用できなくなって......。その年の子ども会イベントでバルーンアートを作ってみたら好評をいただき、徐々に口コミで広がりました。またコロナ禍に地域を盛り上げたいと思い、全国のご当地キャラクターのバルーンアート制作を"一発撮り"してSNSで発信したところ、多くの問い合わせをいただいて、出張パフォーマンスで関東まで行ったこともありました。

2025年8月に熊本県宇土市で開かれた「うと地蔵まつり」にて。自身で音響操作も行いながらパフォーマンスを披露
途中、観客にも参加してもらいショーを盛り上げていく。子どもから大人まで、200人近くが集まりショーは大盛況!
エンディングでは、自身のステージネームにちなんだ大きな竜を制作
パフォーマンスを見た人たちはみんな笑顔。ステージ終了後は、子どもたちのリクエストに応じて作った作品をプレゼントする場面も

――日本郵政グループのイベントにも多数出演されていますね。

細名:以前、純粋にバルーンパフォーマーとして郵便局イベントの出演依頼があったのですが、ショー終了後に社員であることを明かしたところ、かなり驚かれましたね(笑)。自治体のイベントには郵便局が協賛していることが多く、出演するたびに各地域と郵便局のつながりの根強さを実感します。

応援している日本郵便Honda RACINGのレーシングバイクを題材にしたバルーン
2021年11月に開催されたイベント、郵政創業150年記念「みんなの郵便局」にも出演

――細名さんの主要取引先の一つである、株式会社財宝の永井さんにお話を伺いました。細名さんは、2025年7月に同社が協賛する地域の夏祭りにバルーンパフォーマーRYUとして出演しています。

株式会社財宝の総務事業部 総務部 兼 社長秘書の永井 早紀(ながい さき)さんと

――細名さんの「オフの顔」についてどのような印象をお持ちですか。

永井:最初に聞いたときは大変驚きました。誠実なビジネスパーソンとしての細名さんと、大道芸人というジャンルがまったく結びつかなくて......。

当社協賛の夏祭りにも出演していただいたのですが、そのクオリティの高さに本当に驚きました。舞台上のパフォーマンスに大きな歓声が上がり、終了後はリクエストに応じてたくさんのバルーンを子どもたちにプレゼントしてくださいました。パフォーマーとして「お客さまに喜んでほしい」という情熱が感じられ、その情熱は、ビジネスシーンでの細名さんの思慮深い判断や対応に共通していると思いました。これからも、ビジネスでのお付き合いとパフォーマーとしての出演、ともに継続してお願いしたいです!

オン・オフどちらも「まずは自分が楽しむ」

――年間約70回も舞台に出演し、ほぼ休みなしの生活を送っているそうですが、大変ではありませんか。

細名:よく聞かれますが、大変だと思ったことはありません。ただ、時間はもっとほしいですね(笑)。風船は花と同じですぐにしぼんでしまうため、前日の夜中や当日早朝など、イベントの直前にパーツなどを作るのですが、約30分の出演時間に対して準備に2時間ほどかかるんです。

バルーンパフォーマンスに使う道具一式。風船はさまざまな色のものを多数用意

――それでもバルーンパフォーマーとして活動し続けられる原動力は何でしょうか。

細名:お客さまや主催者から直接いただくさまざまなうれしい反応が原動力です。「すごい!」「また見たい!」「出演してもらってよかった」「来年もまたぜひ!」、バルーンアートを渡した途端、泣いていた子どもが笑顔になった......など、たくさんの幸せな時間をいただけるのが醍醐味ですね。

ちなみに、私がバルーンアーティストではなく「バルーンパフォーマー」と名乗っているのは、完成したバルーンアートだけではなく、舞台上で作るパフォーマンスも併せて楽しんでほしいと思っているからです。バルーンショーに来ていただいたすべての人に喜んでいただくことを心がけています。

――法人営業室長とバルーンパフォーマー、"切り替え"のコツはありますか。

細名:私の場合、オンでは法人営業室長、オフではバルーンパフォーマーRYUを、いわば"演じている"感覚なので、特に意識の切り替えはありません。シーンによって、主役、脇役、裏方と演じる役割は変わりますが、いつでも相手からしっかり拍手をいただく、喜んでいただく。これからもその気持ちで、オン・オフを楽しんでいこうと思っています。

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