私のオンとオフ スイッチインタビュー ニュースポーツ「キンボール」日本代表!世界と戦う郵便局社員

私のオンとオフ スイッチインタビュー ニュースポーツ「キンボール」日本代表!世界と戦う郵便局社員

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全国に約24,000ある郵便局、そして日本郵政グループの社員はおよそ40万人。この企画では、それぞれの立場で仕事に取り組む社員の姿勢と知られざるプライベートでの横顔、そんなオンとオフの両面で活躍する社員の魅力ある個性を掘り下げていきます。今回話を聞いたのは、三重県の四日市小古曽(おごそ)郵便局に勤務する山城 美菜(やましろ みな)さん。窓口業務を担当する一方、プライベートではキンボールに打ち込み、「キンボールスポーツ アジアカップ2023」日本代表に選出されました。その活躍の様子とオンとオフの意外な共通点に迫ります。

山城 美菜(やましろ みな)さん

四日市小古曽郵便局

山城 美菜(やましろ みな)さん

2019年、日本郵便株式会社に入社。現在は、四日市小古曽郵便局の窓口にて貯金と保険を中心に業務を担いながら、郵便業務もサポートしている。

自身の経験から、明るく丁寧な接客を心がけて

――山城さんの働く四日市小古曽郵便局はどんなところですか。

山城:局長を含めて女性ばかりで、常に明るい雰囲気の郵便局です。窓口ではお客さまとの会話も多く、お客さまとの距離が近いのも魅力だと思います。

四日市小古曽郵便局で働く皆さん。局内はいつも明るい雰囲気に包まれている

――山城さんの普段のお仕事を教えてください。

山城:主に貯金と保険を担当しています。お客さまからのいろいろな相談に乗らせていただくことも多いのですが、そうした際は、お客さまがリラックスできるよう日常会話も交えながら疑問などにお答えするようにしています。お客さまから「山城さんおすすめの商品にしてみるわ」と言っていただけたときはとてもうれしいです。

――お仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか。

山城:よく来てくださるお客さまがいるのですが、最近姿を見ていなかったんです。気になってお電話をしたら、ちょっと体調を悪くされていたようで「声を聞いたら元気が出たよ」と、郵便局に来てくださって。「また来るね」と足を運んでくださると、とてもやりがいを感じます。

「日常的な会話がお客さまへの商品の提案につながることもあります」と山城さん

――お仕事をするうえで心がけていることはありますか。

山城:明るく丁寧に接客するように意識しています。それは、私が大学生のときに郵便局で経験したことがきっかけになっていて、窓口の方に振り込み用紙の書き方などをすごく丁寧に教えてもらったんです。それがとても素敵に感じて。自分もという気持ちで入社したので、毎日の業務で心がけています。

5歳で始めたキンボール。日本代表選手を目指して大学で再開

――プライベートではキンボールの選手として活躍されていますね。キンボールはどういうスポーツですか。

山城:三重県のキンボールチーム・友夢想家(トムソーヤ)に所属して活動しています。キンボールは、球技のなかで一番ボールが大きいと思うのですが、直径が約1.2mもあります。球技ではめずらしく3チームで試合をするスポーツです。1チームは4人組で、3人でボールを支え、1人が相手チーム(ゼッケンの色)をコールしてからボールをヒットして攻撃します。コールされたチームは、ボールを床に落とさないようレシーブしなければならず、レシーブをミスしたら、ミスをしたチーム以外の2チームに得点が入ります。

ボールを床に落とさないよう協力してレシーブしたあとは攻撃。中央でボールをヒットしているのが山城さん

――大きなボールを4人で協力して動かすのですね。プレーをするうえで、どんなことを意識していますか。

山城:バレーボールやサッカーなどでは、アタックやシュートの際にボールに触れているのは基本的に1人だけですが、キンボールでは、チームの1人がボールをヒットするタイミングに合わせて仲間の3人もボールに触れていなければならないのがルールです。コンマ1秒でも遅れたら、それはミスになってしまいます。瞬発力やパワーに加えて、協調性が大事なスポーツです。

――キンボールを始めたきっかけを教えてください。

山城:母が始めたのがきっかけです。私は5歳からキンボールを触っています。仲の良い3家族といっしょに始めたのですが、その3家族の子どもたちが大きくなって、子どもたちの友だちも同じチーム(友夢想家)に入ってという感じでどんどん参加者が増えて、多いときは100人ほどですかね。今でも40人ぐらいが所属しています。

――5歳のときからずっとキンボールを続けているのですか?

山城:中学・高校はバレーボール部に入って一旦お休みしたのですが、大学生のときにキンボールに日本代表があることを知り、代表を目指して再開しました。

――違うスポーツをやったからこそ感じるキンボールの魅力はありますか。

山城:キンボールは年齢を問わず楽しめて、男女混合でもあるので、個人の特性が活かされるスポーツです。小柄な女性でも体の小ささを活かして男の人に勝つこともできますし、それはほかのスポーツにはない魅力だと思います。

――キンボールをしていてテンションが上がるのはどんな瞬間ですか。

山城:長い試合だと1~2時間戦うこともあります。もう立っていられないような状態になりながらも勝てたときは「よーし!」となって、すごく達成感があります。ハードなスポーツですが、それだけ喜びも大きいです。

ともにキンボールで汗を流す「友夢想家」の仲間たちといっしょに。前列左が山城さん

――日ごろの練習の様子を教えてください。

山城:仕事を終えた金曜日の夜19時から21時に体育館を借りて練習しています。週末は大会が入ることもありますが、大会がなければ、基本的に土曜日は夜2時間ほど練習していますし、日曜日もだいたい10時から18時まで練習をして、体育館を変えてさらに行うこともあります。

――すごい練習量ですね! キンボールを広めるための活動もしているそうですね。

山城:はい。地元の小学生を対象に年に2、3回、キンボールを教える会を開いています。昔から毎年呼んでくださる小学校などもあって、4、5校をまわって教えています。その会でキンボールを体験した子どもたちが私たちのチームに入って、今でも続けている子がいるので、うれしいですね。

オン・オフ双方で、会話を重ねてコミュニケーション力アップ

――仕事とキンボールの活動を両立する点で大変なことはありますか。

山城:週末にたくさん体を動かすので、仕事の日に体が痛いことがあるくらいです(笑)。窓口でお客さまと話をするのが好きなので、仕事がとても楽しいです。あと、チームのみんなもそれぞれ仕事をしながらキンボールを頑張っているので、励みになっています。

――仕事とキンボールの両方で心がけていることはありますか。

山城:仕事でも練習でも、朝一番に目標を立てて取り組むように意識しています。仕事だと「今日はこの商品をお客さまへ積極的に紹介しよう」という感じで目標を決めます。キンボールでは、チームのみんなで「今日はこれができるようになろう」と決めて練習しています。

――仕事とキンボールの双方で、それぞれの経験が活きていることはありますか。

山城:実は、以前は人と話すのが苦手だったんです。でも、郵便局での仕事を始めてお客さまと会話をするうちに、話をするのが好きになりました。そのおかげで、キンボールでも初対面の人に声をかけられたときに自然に話ができるようになって、仕事でもキンボールでも会話を重ねるうちにコミュニケーション力がつきましたし、人脈も広がったと思います。

プレイヤーであるとともにキャプテンとしてチームをまとめる山城さん(左から2番目)

――オンとオフの切り替えで意識していることはありますか。

山城:普段はおっとりした性格と言われるのですが、ユニフォームに着替えて体育館に入るとアグレッシブな性格に変わるようです。チームではキャプテンをやっているので、メンバーに指示する際は意識的に大きな声を出して、みんなを鼓舞するようにしています。

アジアカップ日本代表選手に決定。アジア№1を目指す!

――仕事にキンボールにと多忙な毎日ですが、山城さんの将来の目標を教えてください。

山城:これからも月曜から金曜は仕事をしっかり頑張って、週末はキンボールに全力で取り組むという生活を大事にしていきたいです。四日市小古曽郵便局には、局長をはじめ、家庭ではお母さんであるとともにバリバリ仕事をされている先輩方がいます。その姿をお手本のようにして、私も頑張ろうと思えます。将来的には、家庭を築きながら仕事を続けて、誰かを支えられる人になりたいなと思います。

――先日、「キンボールスポーツ アジアカップ2023」日本代表に選出されたそうですね。おめでとうございます!

山城:ありがとうございます! 日本代表に選ばれることを目標に日々練習していたので、選ばれたことを知った瞬間はとてもうれしくて、思わずガッツポーズをしました。次の目標はアジア№1です。より一層気を引きしめて、練習に励もうと思います。

――日本代表が決まったとき、同僚の方やご家族の反応はいかがでしたか?

山城:代表の発表があった後、家族やチームメイトから「おめでとう!」「頑張って」とメッセージが入っていました。家族も応援してくれていたので、いっしょに喜んでくれました。発表までの期間はドキドキしていて、職場の方にも励ましてもらっていました。選出されたことを報告すると、「山城さんなら大丈夫だと思っていましたよ」と言ってくださって、その言葉がとてもうれしくて印象に残っています。

――日本代表として、新たな目標はできましたか?

山城:私の強みは攻撃力です。世界の選手を相手にしっかりと点を取れるよう、今よりレベルアップして、アジアカップ優勝に貢献できるプレイヤーになることが目標です。

――アジアカップへの意気込みをお聞かせください。

山城:アジアカップは、11月に韓国の烏山(オサン)市で開催されます。これまでコロナ禍の影響で、練習や大会がまともにできなかったので、今回の大会が世界と戦う久しぶりの試合になります。今までよりも強い日本代表チームを作り、金メダルを取ってきます!

オン・オフ両立の極意

※撮影時のみマスクを外しています。

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