【グループ企業探訪記】日本郵政グループ約40万人の社員をサポート! 日本郵政コーポレートサービス株式会社の存在意義と使命

【グループ企業探訪記】日本郵政コーポレートサービス株式会社の存在意義と使命

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日本郵政グループのさまざまな関連企業を巡り、働く人たちの想いや、企業の風土などを取材する企画「グループ企業探訪記」。今回取り上げるのは、日本郵政コーポレートサービス株式会社。2007年に、人材サービスを業務とする日本郵政スタッフ株式会社として創業(2022年に現社名に変更)。以降、日本郵政グループのシェアードサービス会社として業務を拡大し現在に至る同社について、経営企画部長の荒木 康徳(あらき やすのり)さん、BPO事業部の溝口 大和(みぞぐち やまと)さん、派遣事業部の堀 綾乃(ほり あやの)さん、ヘルスケア事業部の塩崎 青史(しおざき せいじ)さん、九州BPOセンターの西 悠里佳(にし ゆりか)さんにお話を伺いました。

荒木 康徳(あらき やすのり)さん

日本郵政コーポレートサービス株式会社 経営企画部長

荒木 康徳(あらき やすのり)さん

当時の郵政省に入省。日本郵政スタッフ株式会社の設立に携わった後、2007年、日本郵政株式会社から日本郵政スタッフ株式会社に兼務出向。以来、経営企画業務、人事業務などを兼任し、2017年4月から現職。

溝口 大和(みぞぐち やまと)さん

日本郵政コーポレートサービス株式会社 BPO事業部 統括主任

溝口 大和(みぞぐち やまと)さん

2017年、当時の日本郵政スタッフ株式会社に入社。同年4月、BPO事業部に所属。その後、日本郵政株式会社人事部への出向などを経て、2023年4月より再びBPO事業部に所属。

堀 綾乃(ほり あやの)さん

日本郵政コーポレートサービス株式会社 派遣事業部 統括主任

堀 綾乃(ほり あやの)さん

2019年、当時の日本郵政スタッフ株式会社に入社。以来、派遣事業部にて人材ソリューション事業の企画・運営管理業務に携わる。

塩崎 青史(しおざき せいじ)さん

日本郵政コーポレートサービス株式会社 ヘルスケア事業部 担当課長

塩崎 青史(しおざき せいじ)さん

大学卒業後、一般企業にて図書館システムの開発に従事。その後、医療機関の事務長として、人工透析クリニック、在宅医療クリニックでの勤務を経験。2021年5月、当時の日本郵政スタッフ株式会社に入社。以来、現職にて健康管理業務の企画・運営業務に携わる。

西 悠里佳(にし ゆりか)さん

日本郵政コーポレートサービス株式会社 九州BPOセンター オペレーション2部 係長

西 悠里佳(にし ゆりか)さん

2015年、当時の日本郵政スタッフ株式会社に入社し、九州BPOセンターにおいて生活関連手当の審査を担当。2017年、通勤手当の新規受託プロジェクトの業務構築に従事し、以降は生活関連手当全般の企画・運営に携わる。

日本郵政株式会社の子会社第1号として設立

――日本郵政コーポレートサービス設立の経緯についてお聞かせください。

荒木:日本郵政グループは2007年10月に民営化し発足したのですが、その民営化の準備企画会社に私は在籍していました。当時の社長から、"日本郵政グループを発足させるにあたり、今後は必要に応じてさまざまな子会社を設立していくことを考えている。郵政事業には非正規の社員も含めると40万人規模の社員がおり、まさに「人で成り立つ」事業であるから、第1号の子会社として人材サービス会社を立ち上げるように"との指示があり、2007年10月の日本郵政グループ発足に合わせて日本郵政スタッフ株式会社を設立し、派遣事業を開始いたしました。

――全くの異業種へのチャレンジに思えるのですが、人材サービスのノウハウが社内にあったのでしょうか?

荒木:いいえ、派遣事業の経験はありませんでしたし、派遣の登録スタッフも0名、グループ会社からの派遣のオーダーも0件という、本当に0からのスタートでした。当初の社員数は社長以下15名程度。オフィスも、当時の飯田橋郵便局の一角を間借りするなど、まさにベンチャー企業のような形で始まりました。ただ、会社の立ち上げにあたっては派遣事業の経験者を中途採用し、また、「募集をかけて人を集める」ということに関して、グループ内には20数万人の契約社員を募集・採用してきたノウハウがありましたので、グループ各社の募集業務の経験者にも集まって(出向)いただきました。とはいうものの、まずは派遣の登録スタッフを集めるために、社員総出で街角でティッシュ配りをしたりと、大変な船出でした。

シェアードサービス会社として業務に取り組む意義と使命

――2011年、日本郵政グループのシェアードサービス会社に位置づけられましたが、それに至る経緯をお聞かせください。

荒木:2007年に日本郵政スタッフを立ち上げて以降、全国に支社を設置し、グループ内での知名度が高まり、派遣社員も1,000人規模にまで成長していきましたが、グループ内への派遣のほとんどを当社が対応できる状況になったなかで、「派遣事業以外に、グループに貢献できることはないか」と考えたのが、シェアードサービス会社への転換のきっかけでした。

それまでに、グループ会社への派遣を行う際に、「人を派遣してもらうよりも、データ入力などの事務作業を代わりにやってくれたらありがたい」という声を幾つかいただいていました。そのような需要はグループ内にもきっとあると思い、グループ4社に共通する、いわゆるバックオフィス業務をまとめて請け負うことで、業務の効率化も図れるのではないかと考えた、というのがシェアードサービス会社への転換を企画した背景です。

――事業の柱である、3つのソリューション事業の業務概要を教えてください。

荒木:まず、BPOソリューション事業ですが、グループ各社が同じような業務を行っているものを一括して受託などしており、主な例は日本郵政グループの契約社員も含めた約40万人分の給与計算関係業務です。その他に、社会保険業務やマイナンバーの収集管理などの人事関係業務や経理業務なども担っています。この大規模業務を九州BPOセンターなどで運営しているのですが、今年2月に新たなBPOセンターをさいたま市に開設するなど業務体制を拡大している状況です。

次に、人材ソリューション事業ですが、全国に7つの支社があり、登録者は24,000人を超え、そのうち約1,500人をグループ会社のみならず、外部の企業にも派遣しています。派遣先企業の業種は多岐にわたりますが、当社では「人材派遣」や「紹介予定派遣」、「人材紹介」など、企業が求める幅広い人材ニーズに対応しており、人的リソースを有効活用することで経営の効率化を図りたい企業と、より自分を活かせる仕事に就いてスキルアップを目指す人、双方の思いを実現する橋渡しとなれればと考えています。

ヘルスケアソリューション事業は、契約社員も含めた日本郵政グループの約40万人の社員の健康管理業務を遂行しており、主な例は健康診断業務です。全国の病院などと連携し、年間を通してグループ全社員を対象にして健康診断を実施しています。また、全国の主要拠点40カ所に当社雇用の産業医や保健師を約200名配置して、日本郵政グループ社員の健康をサポートしています。

いずれの事業も、40万人規模のグループの業務に対応しているので、その実績の積み重ねによる大規模業務運営の強度な仕組みと豊富なナレッジを有しているところが私たち日本郵政コーポレートサービスの強みだと考えています。

各ソリューション部門メンバーが語る企業風土

――所属部署と業務内容を教えてください。

溝口:私が所属するBPO事業部では、給与計算関係業務をはじめ、年末調整や社会保険、社員のマイナンバー収集管理に関する業務などを日本郵政グループ内外から受託する事業を行っています。私自身は、グループ4社の社員一人ひとりと会社との直接のやり取りを、スマホ・PCなどのプライベート端末から可能とするツール「JP社員マイページ」を導入する業務を担当しています。

堀:人材ソリューションに携わる派遣事業部では、日本郵政グループを中心に、人材派遣と人材紹介を行っていて、働きたい人と働く人を求めている企業を結びつける事業を行っています。派遣社員の採用活動や派遣先である取引先企業との調整は、全国7カ所にある支社が行い、私が所属する本社の派遣事業部では、人材派遣の運営が法律にのっとって適正に行われているか管理をしたり、派遣事業全般の企画・運営を担ったりしています。各支社が派遣実務を行っていますので、そのサポートや管理も私たちの業務になります。

塩崎:ヘルスケア事業部は、日本郵政グループ社員に対する健康管理や健康づくりをサポートしている部門になります。グループの事業所は郵便局をはじめ全国津々浦々にありますが、全国の主要拠点40カ所に産業保健スタッフと呼ばれる産業医や保健師を配置して、健康診断の運営やメンタルヘルス相談など各種ヘルスケアサービスを提供しています。実際にサービスを提供しているのは各拠点の産業保健スタッフになりますので、本社にいる私たちは企画・運営や産業保健スタッフへのサポートがメインの業務になります。

西:私は本社ではなく、熊本県にある九州BPOセンターで勤務しています。九州BPOセンターには常時400名ほどのスタッフがおり、約40万人もの日本郵政グループ社員の給与関連業務を一手に担っています。私自身は、生活関連手当や通勤手当などの申請を処理する業務に主に携わっています。

――日本郵政コーポレートサービスの文化や企業風土をどのように感じられていますか?

溝口:若手が活躍できる文化があると思っています。2016年から新卒採用が開始され、私は本社採用1期生となる2017年の入社なのですが、若手に対しても積極的に意見を求めていただけるところがいいなと感じています。

堀:私も溝口さんと近い印象をもっています。私は溝口さんの2年後輩の新卒入社なのですが、部署の人数が少数ということもあり、社内の風通しの良さを感じています。私が意見や提案をさせていただく際には、上司の方が快くお話を聞いてくださいますし、相談にものってくださるので、とても話をしやすい環境だと思っています。

塩崎:私は新卒での入社ではなく、2年前に中途採用で入社しました。これまで複数の企業での勤務経験があり、さまざまな企業を見てきましたが、当社はそれぞれの社員がしっかりとした業務知識をもとに責任をもって働いている印象があります。例えば、九州BPOセンターにいろいろなお願いをすることが多いのですが、いつも迅速で適切な対応をしていただけるんですよね。そういう部分からも、各々が自分の業務に責任をもって動いているのだなと感じています。

西:私は契約社員から正社員登用の制度で正社員になったのですが、皆さんがおっしゃるように、上司の方々がすごく社員の意見に耳を傾けてくださると感じています。私が勤務している九州BPOセンターは、とても和気あいあいとしていて、一つの目標に向けて社員が一丸となって取り組もうという雰囲気がありますね。

約40万人もの日本郵政グループ社員のサポートを担う責任と会社の魅力

――皆さんが感じられている仕事のやりがいや、会社の魅力を教えてください。

西:毎年4月は日本郵政グループ全社で異動が多いので、その時期はさまざまな書類の申請が集中する繁忙期なのですが、ゴールに向けて「頑張ろう!」と一致団結できるところに会社の魅力を感じます。

塩崎:私を含め、ヘルスケア事業部のスタッフ全員が感じていることだと思うのですが、約40万人もの日本郵政グループ社員に対してサービスを提供できるというスケール感は、すごく魅力を感じるところです。また、日本郵政グループの社員は全国にいますので、健康管理や健康づくりをサポートすることは、ひいては、全国のさまざまな地域でのサービス提供にわれわれもかかわっているのだと思えることも大きな魅力だと思っています。

堀:私は業務の性質上、支社の担当者から相談をよく受けるのですが、支社の方から直接感謝の言葉をいただけることに非常にやりがいを感じています。ほかにも、派遣事業部での方針決定など、重要な案件にも意見や提案をさせていただけることにすごくやりがいを感じています。

溝口:私が考える仕事のやりがいは、約40万人もの社員がいる日本郵政グループの課題に寄り添えるところです。例えば、社員が40万人もいるので、給与計算やマイナンバー収集管理などの業務は膨大となるけれども、それをどう対応していくとよいか......など、そうした課題に対して、効率化や標準化などに向けた施策をいっしょに考えられるのは、すごくやりがいを感じるところです。

また、当社にはグループ各社から出向してきた方、ほかの企業でキャリアを積んできた方などバラエティに富んだ社員がいますので、いろいろなアイディアが出てきます。そういう仲間たちと知恵を出し合いながら、解決策を考えていけるところも、すごく魅力的なところだと思っています。

「人を大事に、人を活かして」を守りながら目指す未来

――事業を運営するうえで、特に重要視していることを教えてください。

荒木:日本郵政グループのシェアードサービス会社として、まずは日本郵政グループへの貢献というところだと思います。「人」をメインとした人材派遣による貢献もありますし、業務を受託し、それを効率化することでグループ全体の生産性向上、コストダウンを実現するという貢献もあります。また、当社に業務を委託することでグループ各社はコア業務に専念できるため、より創造的な業務に注力できるという貢献も重要だと考えています。

――最後に、企業として目指していく未来像を教えていただけますか?

荒木:会社は「人」によって成り立つものだと思っています。だからこそ人が大事ですし、一人ひとりの考えや行動が企業の活動や成果につながる。このことは、私たち日本郵政グループだけの話ではなく、どの会社でも共通することだと思います。そうした「人を大事に、人を活かして」という企業風土を核としながら、グループ内の業務にとどまらず、グループ外への外販を強化して収益の増加を図り、グループ経営への貢献を一層拡大することが未来に向けて注力すべき点です。そして、目指す未来像を描いていくための大切な基盤として、これは会社創設以来、変わらぬ点だと自負しているのですが、風通しがよくフットワークのいい会社、明るく元気な会社であり続けたいと思っています。

※撮影時のみマスクを外しています。

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