持続可能な社会を目指す! かんぽ生命が挑む"あたたかみ"のあるESG投資とは?

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企業が長期的成長を目指すうえで、世界的に注目されているESG(イーエスジー)。環境問題や社会への貢献などに配慮した企業に対して投資を行うESG投資とは、いったいどんなものなのか。かんぽ生命が推進している"あたたかさ"の感じられるESG投資への取り組みと合わせてご紹介します。

世界で注目を集めるESG投資

ESGとは、持続可能な世界の実現のために、企業の長期的な成長にとって重要な「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」という、3つの観点の頭文字を取った略語です。そして、ESG投資とは、投資先の選定において従来の財務情報だけではなく、ESGに配慮した経営を行っているかなどの非財務情報も考慮して投資を行うことです。

企業の売上高や利益、保有財産などの財務情報だけではなく、ESGへの取り組み状況という非財務情報の要素も考慮したESG投資は、2006年、投資の意思決定プロセスにESGを組み入れる「責任投資原則(PRI)」を国連が提唱したことが起点となり、近年、世界的な広がりを見せています。2018年における世界のESG投資額は3,100兆円で、世界の投資額の3分の1を占めています。
かんぽ生命では、2008年に日本郵政グループとして「国連グローバル・コンパクト」に参加(※)。そして2017年にPRIに署名して以降、ESG投資を積極的に推進してきました。

(※)かんぽ生命としても2022年に署名。

そして、「JPビジョン2025」においても、ESG投資は日本郵政グループが新たな成長を遂げていくための重要な要素として取り上げられています。

かんぽ生命らしい"あたたかさ"の感じられる投資の促進

かんぽ生命は「いつでもそばにいる。どこにいても支える。すべての人生を、守り続けたい。」という経営理念のもと、"全国津々浦々をカバーする郵便局ネットワークを通じた保険サービスの提供"により、幅広いお客さまの人生をお守りすることで、"あたたかさ"の感じられる生命保険会社を目指しています。この考えこそ、かんぽ生命のESG投資への取り組みの根幹を成すものと言えます。

生命保険会社は、お客さまからお預かりした大切な保険料をもとに長期的な資産運用を行います。しかし、地球温暖化やそれに伴う異常気象などが社会や投資先企業に与える影響が深刻となるなかで、投資家として安定した収益を将来獲得し続けることが難しくなるのではと懸念も生まれています。
かんぽ生命は資産運用規模が約70兆円に及ぶ、幅広い資産を長期的に運用するユニバーサルオーナー(※)であることから、ESG投資を通じて、社会や投資先企業の持続的成長に貢献することが大変重要と考えており、経営理念を実現するため、将来、お客さまに保険金をしっかりお支払いし、より良い社会を実現することを両立したいと考えています。

このようなことから、かんぽ生命ではESG投資を推進し、特に、「Well-being向上」「地域と社会の発展」「環境保護への貢献」という3つのテーマを重視し、「かんぽ生命らしい"あたたかさ"の感じられる投資」を実現したいと考えています。

具体的に、「Well-being向上」では、健康増進に資する施設や企業に加え、子ども、高齢者、障がい者の皆さんが安全・安心して暮らせる環境づくりへの投資が挙げられます。「地域と社会の発展」では、ローカルビジネスの活性化・企業誘致のためのサポート、地域コミュニティ形成への投資が代表的なものと言えます。そして、「環境保護への貢献」では、再生エネルギーに加え、温室効果ガス排出削減に資する事業や技術への投資が想定されます。

以上の3つのテーマに対し、テーマ型債券への投資やESGを重視した株式ファンドの組成など、さまざまな手法で資産運用を行い、経済的リターンの獲得と社会課題解決への貢献を目指しています。

(※)投資額が大きく、資本市場全体に幅広く分散して運用する機関投資家

重要性を増す気候変動への取り組み

かんぽ生命では、2021年度より全運用資産を対象にESG要素を考慮し、長期的な投資成果の向上と持続的な社会の実現への貢献に注力しています。とくに、温室効果ガスによる地球規模の異常気象などは非常に重大なリスクと捉えており、事業会社として2050年のカーボンニュートラルの実現を目指すとともに、機関投資家としてもカーボンニュートラルへの取り組みを強化しています。

かんぽ生命の中期経営計画(2021年度~2025年度)においては、ESG投資に係るKPIとして、中期経営計画の期間中に投資先再生可能エネルギー施設の総発電出力150万kWを目指すことを定めています。これは、一般家庭の約52.5万世帯分の電力需要に相当するものです。2021年12月末時点で、72.7万kWと順調に進捗しています。

また、投資ポートフォリオの温室効果ガス排出量の計測・開示にも取り組んでいます。投資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量(※)に関し、2050年にカーボンニュートラルを目指すとともに、2029年度(2030年3月末)までの中間目標として50%削減(2020年度対比)を設定しました。
現在、目標を達成するために、投資先の気候変動対応に関する調査を積極的に行い、対話による投資先企業の脱炭素化の促進を強化しています。

これらの取り組みは、社会の脱炭素化に貢献していくことはもちろん、当社の運用ポートフォリオの気候変動リスクを抑制し、長期的な運用成果の向上につながるものと考えています。

これからも、かんぽ生命では、お客さまの大切な保険料を運用するにあたり、ESGに配慮した投資に率先して取り組んでいくことで、長期的な投資成果の向上と持続可能な社会の実現に向け貢献していきます。

(※)投融資先企業のScope1(自社での燃料(ガソリンやガスなど)の使用などによる直接排出)およびScope2(自社で購入した電気・熱・蒸気などの使用などによる間接排出)の排出量について、投資の持ち分比率をかけて算出した値を合計。対象資産は、国内外上場株式、国内外クレジット(企業融資を含む)。

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